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【法曹界見聞】最高裁判事との懇談会に参加しました 更新日:2008.05.17(土)

◇5月12日、最高裁判事が大分を訪問し、若手弁護士との懇談会が行われたので(私はもう若手とは言えないが)参加した。憲法週間には最高裁判事が分担して各地の地裁を視察することになっているのだが、弁護士との懇談会が行われることはあまり例がないようだ。今回は、訪問した判事が弁護士出身の最高裁判事だったことから、判事の希望で開催された。
◇弁護士出身の最高裁判事として、真っ先に語ったことは、「意味のない、無駄な上告が多すぎる」ということだった。例えば、情状で最高裁が原判決を破棄したことは、数十年で3回しかないのに、なぜ上告などするのか。上告期間は刑期には算入されないから、被告人に不利益になるだけだと。また、婚姻費用や境界画定の事件で最高裁が高裁の判断を覆すことはまずあり得ないというのだ。確かに無意味な上告が多いことで最高裁判事として、重要な事件に十分な時間を割いて検討することができないというジレンマは分かる。ただ、事実認定能力・法適用能力が無い地裁判事が多く、傲慢で1回結審にこだわる高裁判事が多い現状のもとで、上告することは、最後の抵抗の意思表示、あるいは最高裁に改善を促すメッセージなのではないだろうか。また、本当にごく僅かであっても、判断が変わる可能性がある以上、最善を尽くすことは弁護士の責務でもある。
◇また、判事は、裁判員制度に対する地裁や弁護士会の準備が不十分であることに危機感を持って欲しいとうったえた。司法統計的に見ても、年に十数件は重大事件が発生しているのであり、そのような事件では、証人を何人も調べて長期間裁判員を拘束することになるし、弁護士も数ヶ月にわたり毎週開廷に対応しなければならない。そのような態勢が整っているのだろうか、というのである。最高裁判事がこのような危機感を持っていることは、ある意味で健全だと思った。実際、裁判員制度告知のポスターには、「ほとんどの事件は3日程度で終わります。」などと書かれているが、多くの国民は重大事件では何ヶ月も毎週数回出廷しなければならなくなるというようなことは知らされていない。また、地方の弁護士1人とか2人の事務所で1人の弁護士が何ヶ月も1つの事件にかかり切りになれる態勢が整っている事務所はほとんどないと思われる。最高裁判事さえ疑問を呈するこの問題について、もっと議論し、裁判員制度の導入自体の是非にも国民の関心を向けさせる必要があると思った。
 
【活動報告】OBSラジオに出演しました 更新日:2008.05.03(土)

◇ 今日の午後2時半から4時まで、OBSラジオの「もっとあなたと!カラフルパレット」という番組に出演して来た。今月が消費者月間だということで、消費者問題にまつわるいろいろな質問を受けるという趣向で弁護士の出演となったのである。
◇ 番組の中で、聴取者からのメールやFAXでの質問を受けたが、やはり迷惑メールや振り込め詐欺に関するものが多かった。弁護士費用に関する質問も来た。パーソナリティの方は、聞かない方が良いですか、と気を使っていたが、私は少額の消費者被害の場合、弁護士はほとんど費用は貰いませんよ、ということを強調した。実は、個々の相談内容より、この点が一番大切な情報なのである。「被害にあったら専門家に相談を」と言っても、相談したらどんな費用を請求されるか分からないと言うのでは、実際には消費者は相談できないからだ。
◇ ところで、今回の出演に先立ち「消費者月間」の始まりを調べてみたところ、1988年5月に、消費者保護基本法施行20周年を記念して始まったということだった。私の弁護士登録が1988年4月だから、私の弁護士生活は、消費者月間とともにあったということになる。今年は消費者月間21回目で、私の弁護士生活も21年目である。これからも私の弁護士生活は消費者問題と切り離せないものになりそうだ。
 
【活動報告】日弁連生活保護問題緊急対策委員会で法改正を議論 更新日:2008.04.20(日)

◇ 日弁連では2007年4月に生活保護問題緊急対策委員会が設置された。貧困問題が深刻化する中で、あるべき生活保護制度を日弁連として提唱することが目的だ。厚労省が恣意的に保護基準を引き下げ、福祉事務所が生活困窮者を窓口で追い返すという、現在の生活保護制度を変えていくためにはどうするべきか。1年間の実態調査や海外調査の結果を踏まえて、今年は、いよいよ生活保護法の抜本的改正案を提案していくことになる。
◇ 4月20日の日曜日の午後、委員会の精鋭メンバーが都内の会議室に集まり、法改正案のあるべき方向性について徹底的に議論した。何と言っても現在の「保護」という受け身の名称自体を変えなければならない。韓国では既に2000年に「国民基礎生活保障法」という名称に改められて権利性が高められている。憲法25条が保障する健康で文化的な最低限度の生活が権利として保障されることが明らかにされることが、生活保護に対する偏見や差別を無くすことにつながる。
◇ また、オンブズマン的な第三者機関の設置も不可欠だ。職員の窓口対応を始め、個別の給付の内容や不当な保護打ち切りなど、あらゆる問題について迅速に苦情を受け付け、是正を勧告するのである。もちろん、そこには利用者代表が加わらなければならない。
 そして、生活保護制度が真に国民の生活底上げの機能を果たすためには、国・自治体に制度の広報義務を課すことが重要だ。
◇、委員会では、今秋までには改正法案をまとめて日弁連の意見とし、国会に法改正を働きかけていく予定である。
 
【活動報告】日栄・商工ファンド対策全国弁護団の集会に参加して来ました 更新日:2008.04.14(月)

◇ 4月12日に京都で開かれた日栄・商工ファンド対策全国弁護団の集会に田中弁護士、山本弁護士とともに参加して来た。この弁護団は、商工ローンのひどい取り立てが社会問題化した1998年に設立され、この間の金利引き下げや貸金業法の抜本的改正運動の中心的な役割を果たして来た弁護団である。
◇ この弁護団の凄さは、高金利被害の実態を徹底的に洗い出し、最高裁の門の前で毎週のようにビラ配りを行うとともに、緻密な理論的検討を重ねて、幾つもの画期的な消費者保護の最高裁判例を引き出して来たことである。私も、被害の実態が最高裁を動かす現場に何度も立ち会わせてもらい、自分の弁護士活動の手本にさせてもらっている。
◇ 日栄はロプロ、商工ファンドはSFCGと名称を変えたが、未だに裁判では過払金返還額を少しでも少なくしようと計算方法を争ったり、別会社に債権を付け替えて過払金返還を免れようとするなど、姑息な手段で被害回復を拒んでいる。ひと頃の商工ローン被害の報道が忘れ去られ、経験の浅い裁判官の中には、被害の実態を踏まえない形式的な判断をする者も出て来ているとの報告があった。私たちは、裁判官がそういう人種であることを念頭に置き、常に被害の実態をうったえ続けて、地道に被害救済に取り組んでいく必要があると感じた。
 
【弁護士スコープ】高山俊吉弁護士が大分に来た。 更新日:2008.04.07(月)

◇ 日弁連会長選挙に最近4回続けて出馬し、常に善戦を繰り広げている高山俊吉弁護士が、4月3日、大分を訪れた。大分の弁護士有志22人が迎えて、高山弁護士の意見を聞く懇談会を開いたのだ。
◇ 高山弁護士は、2000年以降の司法改革の流れが、政府・財界による弁護士への攻撃だという強い危機感を持っている。
 弁護士の増員は必要だとしても、有無を言わさぬ毎年2500人の増員は、弁護士の良心的な人権活動や弁護士会の社会活動を封じるためのものだと訴える。
◇ 裁判員制度の導入についても、国民が望みもしない制度を法務省が推進することの恐ろしさを考えて欲しいと言う。被告人の立場は全く考えられていないし、集中審理に対応できる弁護士がどれだけいるのかも疑問だと言うのである。
◇ 高山弁護士は、4月18日午後6時から東京霞ヶ関の弁護士会館2階ホールでこの問題についての市民集会を開く。東京近辺の方は、ぜひ参加して意見を聞いてみて欲しい。
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弁護士法人 おおいた市民総合法律事務所