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【弁護士河野の日常】日弁連「労働と貧困」問題韓国調査実施 更新日:2008.07.04(金)

◇ 日弁連が今年秋に開催する人権大会シンポジウム「労働と貧困」の海外調査の一環として、6月30日から7月3日まで韓国ソウルを訪れた。
 韓国は1997年の経済危機以降、新自由主義が進行し、非正規雇用が急増したが、2006年11月に非正規雇用労働者に対する不合理な差別処遇禁止や不法派遣に対する制裁などを内容とする「非正規職保護法」が成立し、昨年7月に施行されている。また、国民一律の生存権保障を目指す国民基礎生活保障法が2000年に制定されている。これらの実施状況と実態を調査するのが目的だった。
◇ 私は国民基礎生活保障法の調査を行う班に属して行動した。
 韓国にもさまざまな矛盾はあるものの、市民団体の代表も加わった委員会で毎年慎重な審議を経て保障基準が定められていることや、自治体の実情に応じてほとんどの場合国が9割の負担をすることで窓口規制を生じさせていないこと、雇用創出のために自活後見団体や社会的企業を育成する仕組みが何重にも作られていることなどは、日本が学ぶべき点だと考える。
◇ おりから韓国は、BSE問題に端を発した市民のろうそく集会で騒然とした雰囲気だったが、市民の活力と民主主義への情熱を感じさせられた4日間だった。
 
【弁護士河野の日常】県外の法律事務所の訪問を受ける 更新日:2008.06.17(火)

◇ 先週末、九州内の他県から、法律事務所の弁護士・事務職員総勢13名の訪問を受けた。その法律事務所は、近々弁護士法人化し、支店を開設したいと考えており、また隣接他士業との連携も考えているので、当事務所の形態について参考にするため、見学に訪れたのである。
◇ 弁護士だけでなく、事務職員の方々からも、事前に多数の質問事項が用意されていた。本店と支店との意思疎通のあり方は?連携士業の間での利益相反のチェックは?事務所内の弁護士の報酬決定の統一性の持たせ方は?等々、これまで当方でもあまり考えていなかった問題点についても、鋭く質問された。
◇ 弁護士法人化して6年、他仕業と連携を始めてから5年、自分なりに考えて体制を作り上げて来たが、このような訪問を受けたことで、改めて問題点や今後の方向性について意識化することができて良かった。弁護士大増員時代の昨今、法律事務所のあり方について真剣に考え、県外の先進的な取り組みを取り入れて、積極的に改革していくことは大切なことだ。私の事務所でも、同じような見学をぜひ実施したいと感じた。
 
【活動報告】日本成年後見法学会に参加 更新日:2008.06.01(日)

◇ 5月31日、東洋大学で開催された日本成年後見法学会に参加した。4年前に設立され、今回で5回目の学術大会だ。今回のテーマは「虐待防止と成年後見」。高齢者虐待については、2005年11月に高齢者虐待防止法が制定され、通報義務規定などが設けられた。高齢者の場合、子どもの虐待と異なり、「経済的虐待」という独自の問題がある。高齢者の資産や収入を家族や親族が収奪してしまうというものだ。このような場合には、市町村長による成年後見申立が有効なのだが、申立件数が十分には伸びていないという。
◇ 高齢者、認知症患者が増えるなか、成年後見制度がますます活用されなければならないが、人口比での成年後見利用率はスウェーデンが1.5%、ドイツが1.3%であるのに対し、日本は0.08%に止まる。さらに成年後見制度の利用促進が図られなければならず、パネリストの1人からは、生活保護法の改正により、成年後見制度の利用も給付の類型として追加すべきだとの意見が出されていた。
◇ 家族・親族による経済的虐待の事例では、第三者後見人が選任されることになるが、弁護士、社会福祉士などの受け入れ態勢もさらに充実させていかなければならない。
◇ ところで、東洋大学の6号館地下の食堂はすごかった。1000席ほどある食堂の周りにいろいろな店が並んでいるが、インド料理店のカレー定食は本格的なカレーとナン、ラッシー、サラダで500円とお得。しかも普通のインド料理店で食べる1500円位のものと何ら見劣りがしなかった。最近の学生は恵まれている。
 
【活動報告】OBSラジオに出演しました 更新日:2008.05.03(土)

◇ 今日の午後2時半から4時まで、OBSラジオの「もっとあなたと!カラフルパレット」という番組に出演して来た。今月が消費者月間だということで、消費者問題にまつわるいろいろな質問を受けるという趣向で弁護士の出演となったのである。
◇ 番組の中で、聴取者からのメールやFAXでの質問を受けたが、やはり迷惑メールや振り込め詐欺に関するものが多かった。弁護士費用に関する質問も来た。パーソナリティの方は、聞かない方が良いですか、と気を使っていたが、私は少額の消費者被害の場合、弁護士はほとんど費用は貰いませんよ、ということを強調した。実は、個々の相談内容より、この点が一番大切な情報なのである。「被害にあったら専門家に相談を」と言っても、相談したらどんな費用を請求されるか分からないと言うのでは、実際には消費者は相談できないからだ。
◇ ところで、今回の出演に先立ち「消費者月間」の始まりを調べてみたところ、1988年5月に、消費者保護基本法施行20周年を記念して始まったということだった。私の弁護士登録が1988年4月だから、私の弁護士生活は、消費者月間とともにあったということになる。今年は消費者月間21回目で、私の弁護士生活も21年目である。これからも私の弁護士生活は消費者問題と切り離せないものになりそうだ。
 
【活動報告】日弁連生活保護問題緊急対策委員会で法改正を議論 更新日:2008.04.20(日)

◇ 日弁連では2007年4月に生活保護問題緊急対策委員会が設置された。貧困問題が深刻化する中で、あるべき生活保護制度を日弁連として提唱することが目的だ。厚労省が恣意的に保護基準を引き下げ、福祉事務所が生活困窮者を窓口で追い返すという、現在の生活保護制度を変えていくためにはどうするべきか。1年間の実態調査や海外調査の結果を踏まえて、今年は、いよいよ生活保護法の抜本的改正案を提案していくことになる。
◇ 4月20日の日曜日の午後、委員会の精鋭メンバーが都内の会議室に集まり、法改正案のあるべき方向性について徹底的に議論した。何と言っても現在の「保護」という受け身の名称自体を変えなければならない。韓国では既に2000年に「国民基礎生活保障法」という名称に改められて権利性が高められている。憲法25条が保障する健康で文化的な最低限度の生活が権利として保障されることが明らかにされることが、生活保護に対する偏見や差別を無くすことにつながる。
◇ また、オンブズマン的な第三者機関の設置も不可欠だ。職員の窓口対応を始め、個別の給付の内容や不当な保護打ち切りなど、あらゆる問題について迅速に苦情を受け付け、是正を勧告するのである。もちろん、そこには利用者代表が加わらなければならない。
 そして、生活保護制度が真に国民の生活底上げの機能を果たすためには、国・自治体に制度の広報義務を課すことが重要だ。
◇、委員会では、今秋までには改正法案をまとめて日弁連の意見とし、国会に法改正を働きかけていく予定である。
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弁護士法人 おおいた市民総合法律事務所